地震に加えて海嘯襲来 | 小樽新聞号外9月2日付
本文に「深川洲崎方面は全部海水と化し…救援隊も手の下しやうなく海神の荒狂ふに任せつつあり」とありますが、誤報です。
地震と聞いて誰もが津波の心配をしたこと自体は無理からぬ話ではあります。
ちなみに内務省『大正震災志』(1926年)のデマ記事例には、樺太日日新聞の「上野山下に津浪/物凄く渦まいて襲来/南無阿弥陀仏を唱ふる声天地に満ちて凄惨」という記事も載っています。
なんと震災翌日の9月2日午後に上野を大津波が襲ったという談話記事です。「…物凄く渦巻立てた大津浪が山麓へ襲来した。私は其時上野の山にゐたが上野山に避難した約百万の人は口々に一斉南無阿弥陀仏の名を唱へてゐる有様は実に悲惨極まるものであつた」そうです。