2014年11月25日火曜日

護送中の鮮人を奪って虐殺 │ 河北新報1923年10月22日



河北新報1923年10月22日(21日夕刊) 
【記事画像は山田昭次編『朝鮮人虐殺関連新聞報道史料』緑蔭書房から】

護送中の鮮人を奪って虐殺
千葉県東葛飾郡の自警団青年員


千葉県東葛飾郡でも不憫(ふびん)の流言に鮮人が不安に陥り、同郡八栄村北総鉄道工事場の鮮人工夫が危険に頻したので、同会社から習志野騎兵連隊に保護を願い出て十三名の兵士が二十七名の工夫を護衛して五日午後船橋警察署に向う途中、避病院前に差しかかるや、同町消防組青年団十六七名が凶器を携え船橋署に後送する鮮人の引渡し方を迫り、兵士の姿没するや直にこれを虐殺して同町夏見仮埋葬場に埋めた(東京電話)


解説◎
この事件については、当ブログ「記憶を刻む」において、現場にかけつけた巡査部長(戦後は自民党千葉県議)の渡辺良雄さんの証言を収めている→渡辺証言
渡辺さんの証言では現場で確認した死者数は53人(うち女性3人)。司法省の報告では、この虐殺で立件された死者数は38人となっている。