2014年11月25日火曜日

暴徒と誤り九家族射殺 │ 北陸タイムス 1923年10月13日夕刊


北陸タイムス 1923年10月13日夕刊
【記事画像は山田昭次編『朝鮮人虐殺関連新聞報道史料』緑蔭書房から】


暴徒と誤り九家族射殺
二人だけ辛ふじて助かる

【呉電話】呉市上古江谷瀬嘉吉(六〇)の長男政一および政一の妻みよの、長男信夫、次男秀松は、東京で土方稼ぎ中震災に遭ひ、同僚の八家族と共に九月五日、千葉県匝瑳郡野田村に避難したところ、同所を警衛する青年団および消防隊に異様なる服装のため暴徒の一団と誤られ、政一一家は長男信夫を残し、仲間の八家族もただ一名を残したのみで次から次へと射殺され、最後にこの二人も殺される間一髪のところを巡査に発見救助された。そして信夫の本籍が呉市と判明したので、今回祖父嘉吉のもとへ送還して来たが、嘉吉も政一の仕送りで生活する身でどうすることも出来ず、とりあえず呉同済義会で救済することとなった。